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資産運用のコラム

ヘッジファンドについて

ヘッジファンドが日本で知られていない理由と嫌われる理由

ヘッジファンドのイメージ

ヘッジファンドとは?

ヘッジファンドという言葉を初めて聞く人が多いかもしれません。

一方で、嫌悪感を持つ人もいるでしょう。

初耳の人は投資に関する知識のない人、

嫌悪感を抱くのは相場で大損した人、

かもしれません。

Wikipediaによれば、ヘッジファンドとは

デリバティブなど複数の取引手法を用いて、

高いリターンを追求する代替投資の1つとされている。

また、大手証券会社の投資用語集ではヘッジファンドについて

さまざまな投資手法を用いて、市場が上がっても下がっても

利益を追求するファンドとあります。

ヘッジとは資産の目減りを避けるの意味から、

取引手法の一つにヘッジ取引が含まれていることも

一因かもしれません。

ヘッジファンドが日本で知られていない理由

ヘッジファンドは一般の投資家が買うような公募型ではなく、

限られた人数(49名等)のみが出資できる仕組みになっていることがほとんど。

従って、投資家であってもヘッジファンドに触れる機会を

持てない場合が多いのです。

例えば、大手証券会社に口座を開設しても、

ヘッジファンドに投資することはできません。

大手証券会社は自社が主幹事になって上場させた株式を

顧客に勧めたり、一定の銘柄を全国の販売網を活用して売る、

というスタイルだからです。

最近では銀行も投資信託などの投資性商品を販売していますが、

銀行のように口座を大量に抱えている金融機関では、

49名しか投資できないような仕組みでは、

ごく一部の選ばれた人にしか投資のチャンスがありません。

投資のチャンスを得られない大多数の人から、

取引機会を逸してしまう機会損失が発生するのです。

ヘッジファンドが嫌いな人たち

日本でヘッジファンドのニュースが流れるのは、

証券市場で株式相場が暴騰、暴落、

あるいは為替市場が大きく変動した時です。

経済新聞を読んでいると、理由のわからない値動きが、

ヘッジファンドの投資によるものと推定されていることがあります。

本当は誰が投資しているのかわからないのですが、

不気味な動きをする正体不明の投資家集団のような

イメージを醸成しています。

個人投資家が自分なりのロジックで銘柄を買ったり、

為替を購入した場合において、

予想外の値動きをすれば損失が発生します。

このような場合に、ヘッジファンドを損失の理由とすることで、

自分の失敗を正当化することもできるのです。

日本にもヘッジファンドはある

日本にはヘッジファンドがないと思っている方もいらっしゃるのですが、

日本にもヘッジファンドはあります。

表に出てこないだけです。

理由は投資家が機関投資家(年金、金融機関等)や富裕層だからです。

一般の投資家に情報を出す必要がなく、情報を出すメリットもありません。

一昔前、タワー投資顧問の運用部長の清原氏が

年収100億円稼ぎ、40億円納税し長者番付に掲載される、

というニュースがありました。

優秀なファンドマネージャーは運用成果に応じて破格の報酬を得ています。

筆者の周りにも、10億円の報酬を受領するファンドマネージャーが存在しており、

成果を出す人は莫大な収入を得るものだと感じます。

今回はヘッジファンドが謎のベールに包まれている理由を解説しました。

次回はヘッジファンドの概要を具体的に見ていきます。

執筆:独立系IFA 高橋成壽

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